家賃と同じ支払いでマイホームが持てるという罠

  • 2019年4月12日
  • 2019年5月6日
  • 住まい
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家賃と同じ支払いでマイホームが持てる
と聞いてあなたはどう思うでしょうか。

もしあなたが

「同じ支払い額で自分の家が持てるなら、それもいいかもしれない」
などと考えたとすれば、とても危険だと言えるでしょう。

私も一時騙されて(?)いたことがあり、あまり大きなことを言えないのですが、「同じ支払い額で自分の家」というのは、あなたの気を引くためだけの売り文句です。
言葉は嘘ではないが本当でもない、家を売りたい側のセールスワードでしかありません。

家賃の支払いと同じという言葉のカラクリ

先ほどの「同じ支払い額で~」の事ですが、正確に言うと業者側は嘘は言っていません。
やり方としてはかなりグレーですが、必要な情報をあえて出さないことによりあなたに勘違いをさせる手法です。

この売り文句はあくまで

月々の家賃の支払い=月々のローン返済額

という毎月固定で支払わなくてはならない額をイコールに出来ることを示したに過ぎません。
本当はそれ以外の支払いが発生するので、実際にはもっとお金が必要なのですが、そこを言ってしまうとお客を呼び込めなくなるので意図的にその部分を伏せています。

もし住宅に興味があるのであればこれをまず知っておいて下さい。

「家賃と同じ額の住宅ローン返済」
は一年間で考えると住宅に関する費用は家賃より高くなる。住宅を所有した場合、ローン返済以外にも支払うものが存在する

住宅購入時には何にお金が掛かるのか

では住宅を購入しようとするとどのような項目で費用が掛かってくるのか。
純粋な住宅の購入金額に対して、それ以外に掛かってくるお金がいくつも存在します。

内容としてはおよそ以下のものとなります。

  • (不動産業者の)仲介手数料
  • 印紙代(税金)
  • 保存・表示登記費用
  • ローンに関する費用(保証料・印紙代・手数料)
  • 火災保険
  • 固定資産税

ずらっと見慣れない項目が並びましたね。
その全てを完全に把握しようとすると、それなりに勉強が必要になるかもしれませんがその必要はありません。

この辺は住宅を購入しようとすると銀行や司法書士といったその道のスペシャリストが対応してくれます。
何も知らないのはさすがにまずいですが、必要以上に突っ込んで知る必要もありません。

かなりざっくりとした金額ではありますが、購入金額に対して10%程度は掛かると思っていればそれほど間違いはありません。
また、それ以外にも引っ越しをするお金や新居で利用する家財等の購入も必要となってきますので、実際には10%+αの余裕が必要です。

おわかりになりましたでしょうか。
純粋に家賃とローン返済のみの比較であれば、同じ金額かもしれません。
しかし、実際に家を買おうとするとそれ以上にお金が掛かってくるのです。

住宅購入に関するおまけ

こちらは住宅保証機構(株)が運営している住宅ローン等をシミュレーションをしてくれるサイトです。

こちらのサイトで借入可能額の試算をしてましょう。
仮にこのような条件でローンの試算をしてみます。

  • 金利1%(元利均等返済)
  • 35年
  • 月々の支払い額10万円

今までの家賃支払い額が10万円だったとして、それを支払額と同じ10万円のローン返済額だっととすると35,420,000円の借り入れという試算がなされます。

もうおわかりだと思いますが、約3,500万円の試算が出たからといってその数字通りの家が買えるかと言うと答えはノーとなります。
実際には様々な費用が掛かってきますので、そこを考慮して自分の買うことができる価格を判断しなくてはなりません。

家は購入後にもお金が掛かる

ここで示しているお金とはローン返済の事ではありません。
それ以外に掛かるお金の事です。

家を購入すると、あたりまえの話ですが家はあなたのものとなります。
賃貸の時のように大家さんや管理会社なんて人たちは存在しません。
維持管理も自分自身で行わなくてはなりません。

建物が古くなれば修繕が必要となってきます。
水道等の設備が痛んでくればそれも交換が必要です。

そういった時に備えてローン返済とは別口にお金を確保しておくことが必須となりますが、住宅購入時にそれを教えてくれる業者は多くはないでしょう。

家を買う際に不動産業者や銀行等、何人もの人と会うこととなりますが、購入後については恐らく触れてこない思います。
業者からするとこれを説明して購入を見送られても困るわけです。

住宅購入を検討するならローンの返済額以外のお金を把握しましょう

住宅を購入すると、ローン返済以外の様々な出費が発生します。
それらを考慮すると家賃とローン返済額を同額と仮定すると、家を所有する方が年間の支出が多くなります。

家を買うとなると、その家の販売価格を価格通りに支払えば終わりではありません。
先ほど述べたような仲介をしてくれる不動産業者の手数料や、物件の登記費用など様々なお金が掛ります。

誰もただでは動いてはくれません。
あなたが家を手にいれるためには、様々な人の働きが必要なのです。

また、家を所有すると税金も掛かってきます。
賃貸ではかかりませんでしたが、それは建物を所有している大家さんが払っているからです。
住宅購入時にも様々な税金を支払うこととなりますが、購入後は毎年「固定資産税を払って下さい」と納付書が郵送されてきます。

どうでしょう?嘘ではないが本当でもないという意味が伝わりましたでしょうか。ローンの返済だけなら確かに家賃と同額というのは可能です。

言葉遊びのようですが、「嘘ではないが本当でもない」というのはそういうことです。

人によっては「詐欺だ!」と激昂するかもしれません。

しかし、この言葉を売り文句にしている販売業者は恐らく細かい事は教えてはくれません。

不親切なようですが、住宅という高額商品を購入するのであれば、ある程度は自身で勉強すべき内容でもあります。
それを怠って、相手のせいにするのは少し違います。
不勉強のために相手の都合がいいように誘導されてしまったとしたら、それは自己責任と言われてしまう範囲です。

住宅に興味を持ったのであれば、まずは住宅購入に関する本を1冊読んでみてください。それだけでもかなり違うはずです。