時期的なものですがテレビでも不動産業界の、特に賃貸専門のコマーシャルが多く流れるようになりました。
新しい住まいで新しい生活を始めようとする人を各社取り込もうとしているので、当然の動きですね。
さて、新しく部屋を見つけようとしたらまずはgoogleかyahooあたりでとりあえず「賃貸」と「住みたい地域」で検索を掛けたりしますよね。
というような感じで。
いきなり不動産屋さんに飛び込む人は恐らく少数でしょう。
とりあえず検索してみようということで、たどり着くサイトはSUUMOにchintai、HOME’S辺りでしょうか?
ところで、たどり着いた検索サイトで物件情報を見ていてこんな経験は無いでしょうか?
どういうわけだか、どう見ても同じとしか思えない物件がずらっと並んでいる状態です。
所在や賃料・その他諸条件に違いは見られません。サイト上の不具合でしょうか?
実は同じ物件が並んでいることは別に不具合でもなんでも無く、理由があってそうなっています。
こうなる理由は「建物が同じでも部屋番号が別」か「全く同じ物件を複数の不動産屋が掲載している」かのどちららかです。
なぜ賃貸の検索サイトには同じ物件が並ぶのか
この答えは先ほど記載した通りです。
まずは同じ建物でも部屋番号が違う。これについては仕方ありません。
たとえ建物が同じであっても部屋番号が違えば「物件」としては別扱いです。
例えば新築なんかは当然最初は全て空室ですね。
そうなると部屋番号だけが異なる間取りが同じ部屋が並びます。
101号室、102号室、103号室・・・
こんな感じでぱっと見同じ物件が並びます。部屋によって間取りが違えば違う部屋なのだなと気がつきもしますが、賃貸の場合は全ての部屋が同じ間取りと言うことも十分にあり得ます。
見る側はややこしいけど仕方ありません。別物件なのですから。
問題はここから。掲載している物件が完全に同じ場合があるのです。
これが部屋探しをしている側からすると非常に邪魔くさい。
物件によってはそれこそ10件以上全く同じ情報が掲載されていたりすることもあります。
並んでいる似たような情報は何が違う?
結論から言うと物件自体は同じです。
では何が違うのか。
掲載させている「不動産屋」が違います。
空室情報は大家さんが自分で掲載させているわけではありません。
大体は付き合いのある不動産屋さんに仲介を依頼しています。
これが特定の不動産屋さんにだけ依頼しているのであれば、同じ物件情報が並ぶことはありません。
しかし、大家さんが「一般媒介」というやり方で募集を依頼していると、複数の不動産屋業者がそれぞれ物件情報を掲載します。
以下、媒介について引用です。(wikipedia:宅地建物取引業法より)
媒介とは、宅建業者が依頼を受けて、契約の両当事者の間に入り、両当事者間の制約成立に助力することをいう(34条の2)。一方の依頼者の代わりに自ら契約を結ぶ代理(34条の3)とは異なる。もっとも、代理においても本法では媒介の規定を多く準用している。
- 一般媒介契約
- 他の業者に重ねて依頼することを許す契約。契約の有効期間を自由に定めることができ、業者の業務処理報告義務もない。指定流通機構への登録は任意である。
大家さんが一般媒介という方法を選択していると複数の不動産業者に依頼する事が可能です。
そのような状況になると同じ物件情報がずらずらと並ぶことになります。
だからよく見ると物件の掲載元(仲介業者)だけが違ったりするのです。
同じ物件ならどれを選んでも変わらないのか?
結論から言うと入居できる部屋自体は変わりません。
変わるのは対応してくれる不動産業者です。
そして不動産業者が変われば初期費用が変わります。
同じ物件だとしても違うもの
確かに選んだ物件に住むに当たって仲介、契約に必要な処理をしてくれるのはどの業者でも変わりません。
でも、業者が違えは下記のように変わってくるものがあります。
- 初期費用
- 業者の対応
- 表には出てこない物件の情報
初期費用は分かりやすいですね。早い話業者の取り分、「仲介手数料」です。
その他にも鍵の交換や部屋の消毒作業など、不動産屋によって費用が変動します。
業者の対応も分かりやすいです。お願いした業者の担当者によって対応は当然違います。
知識量もそうですが、熱意やお客さんに対しての応対、これによってお客さん側が気持ちよく取引できるかどうかが大きく変わってきます。
物件自体は近くの不動産屋さんを回れば大体同じところを仲介してくれます。
だから応対してくれた人の対応が悪かったりした場合は、その不動産屋さんで契約する必要はありません。
そしてもうひとつ、「表には出てこない情報」です。これはどういうことでしょうか?
例えばこんなことです。
- 大家さんが偏屈でうるさい
- 近くに変な人が住んでいる
- 交渉で家賃を下げてくれる可能性の高い大家さんである
仮にこんな話が有ったとしても、物件情報には絶対に掲載されません。
そのような裏情報を知っているかどうかは不動産屋さん、もっといえば営業担当者によって変わります。
これは以前書いた目的の物件がある場合、行く不動産屋は実はどこでも良いという話という記事ですが、物件情報自体はどこの不動産屋さんに行っても、実は変わらなかったりします。
引っ越しのシーズンになってきました。 2月~3月当たりは業界的にはいわゆる繁忙期となっているので、どこも集客には力を入れて営業しています。 不動産業界は水曜日が定休日であるところが多いですが、かき入れ時であるこの時期は休日返上で働い[…]
それは業者が物件の募集をする際は、レインズと呼ばれるサイトに登録しなければいけないという決まり事があります。
仲介を行っている不動産屋さんはこのレインズを見て、物件を紹介しています。
そのため一部の物件情報を除けば、不動産屋さんが持っている情報にはそれほど差がありません。
結論:物件自体の情報は一緒だから対応のいい不動産屋さんへ行こう
結局のところ結論はこれです。
物件の情報では差が付かず、「初期費用」「お客さんへの対応」の2つが最も違うというならどうしたってこうなります。わざわざ気に入らない不動産屋さん(担当者)と契約する必要性が全くありません。
賃貸の契約だって住宅やマンション購入程ではないにしろ、そこそこ大きな額を支払うことになります。
初期費用は何十万ですからね。そのうち契約した不動産屋さんには賃料の半月~1ヶ月分程、少なく見ても万円単位、高額物件であれば10万円単位の報酬を支払うわけです。
少しでも気持ちの良い取引ができる相手と契約するというのは客側からみれば当然ですよね。
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あなたは今まで何度引っ越しをしたことがあるでしょうか。 いわゆる転勤族といわれるような仕事関係で年中引っ越しをしている人でなければ、それほど引っ越しを繰り返しているなんていう人はそう多くないはずですよね。 […]