「資格は就職に有利!」って誰が言い始めたのって誰なんだ。
こう言わずにはいられない。
嘘では無いにしても、これに引っかかってしまう人がきっと大勢いるはず。
これから就職しなくてはならない人は、間違っても資格浪人なんてしたらいけない。
企業側は一部の所を除けば就職時点で「有資格者」なんて求めていないのだから。
就職においての資格とは
もちろんあったら有利だけど、飛び抜けて有利になるわけじゃない。
企業側からすれば、履歴書に何かの資格が書いてあったら「ふーん」って思う程度。
それはなぜか。
まともな企業であれば持っていて欲しい資格は入社後に取らせるから。
これに他ならない。そんなことよりも普通に話の通じる相手かどうかを見てる。
逆に言うと資格を持っていることで喜ばれる企業というのはその会社自体に、そういった教育する風土がなかったり、特定の国家資格所有者が現状不足しているという会社だ。
早い話、中小零細の企業に多い。
「現場にてOJT!」なんてのを強く謳ってる企業なんて「弊社は教育制度が整っていません」って言っているようなものだ。
例えば宅建。
正式には宅地建物取扱士。平成27年に宅地建物取引主任者から名称が変わりました。
不動産営業を行っている会社は営業店舗当たり5人に1人はこの資格の所有者を用意しなくてはならない。
だから、ちょっと人数の多い不動産業者に就職する場合には宅建という資格は喜ばれる。
逆に言えば、宅建を持っていて喜ばれる不動産業者というのは有資格者が足りていません。要は自社に教育制度が整っていないということ。
素人からすれば不動車屋の社員はみんな持っているのでは?と思うかもしれないが、若いお兄ちゃんなんかは結構な確率で持っていない。
名刺を渡されたら名前のすぐ上を見てほしい。
役職や資格が書いてある場所に宅建士ではなく「ルームアドバイザー」などという肩書きだけが書いてあったらその人は無資格者。
無資格者が有資格者と比較して悪いとはいいませんが、有資格者が不足している業者には何らかの理由があります。
別の業界であれば建築業界で施工管理技士。
業界の方でないとピンとこない資格かもしれないけど、建築業界には必須の資格だ。早い話現場管理をする人間が持っていないといけない資格。
ついでに言えば公共工事を担っている会社であれば、経営事項審査(経審)というものがある。
会社の経営・運営状況を客観的に数値化したものだ。
これが良くないと公共工事を請ける上で支障が出てくるので、公共工事主体の会社はこのこの審査を重視している。そして審査の中には有資格者の人数も審査の項目に入っているのだ。
が、これも宅建同様社、社内での教育環境が整っているところであれば、入社後に必要な教育を施され資格取得をさせられる。
有資格者が不足している、入社時に資格を喜ばれるというのはそういう事だ。(絶対ではないけどね。)
結局就職には何が必要?
身も蓋もない言い方をすれば、年齢と普通に話せる能力。
これが一番重要だと思う。
話すことが苦手だったりすると、資格等に希望を持ったりするけど面接時にろくに会話もできないのではどうにもならない。
面接官だってその会社の社員。
面接した人が入ってきて会話にならないのでは困る。
そして年齢。これも悲しい事実かもしれないけど、やっぱり若い方がいい。
年上の後輩とか、教える側からすれば面倒でしかない。
だからある程度の年齢になると、「年齢+人と普通に話せる」から「経験+人と普通に話せる」に求められる事が変化する。そこに業界ごとに必要な資格を持っているかが見られる。資格は付加価値であって必須事項じゃない。
これを勘違いしてしまうといつまでも就職できないか、妙な所に就職してしまうかのどちらかになってしまので、本当に注意が必要だ。