日々仕事をしていると、様々な人と関わる事になります。
そして関わった人と食事をすることも多いはず。
でも、ちょっと待ってください。
たかが食事と思って、安易にその卓についてはいませんか?
こんにちは、管理人のくたです。今回は仕事にまつわる食事についてです。
仕事における食事という行為について考える
あなたにとって仕事中の食事とはどのようなものでしょう?
仕事の合間の憩いでしょうか。
それともただ空腹を満たすことだったりするでしょうか。
お昼休憩に文字通りの憩いを求めているのであれば、誰かとの食事もいいでしょう。
しかし、毎回同じ場所、同じメンツ、下手をしたらメニューまで一緒だったりしませんか?
工場勤めのような外に出る機会が無く、敷地内に食堂が用意されているような職場環境である場合はもうそれは仕方の無いことかもしれません。
ですが、そうではなく外に出られる環境であるのに毎回同じ状況になるのであれば、それは思考停止していると言っても過言ではありません。
どこで食べる?
=面倒だからいつものあの場所でいいか。
誰と?
=まぁ、いつも一緒だけどあいつとだな。
何を食べる?
=もういつものアレでいいよ。
どうでしょう、思い当たることはありませんか?
せっかくの食事がそれこそ仕事上のルーチンワークの一環になってしまいそうです。
何か一つくらい変えてみませんか?ちょっとした発見があるかもしれません。
誰かとの食事で安易に奢られてはいませんか?
今回の話はこっちが本題です。
仕事上、色々な人と付き合っていると「一緒にランチでもどう?」といったお誘いもよくある話です。
相手のことが嫌でなければ昼のお誘いというものは嬉しいものです。つい気軽に食事をしてしまうというのもよくあることですね。
たかがランチと甘く見てはいけません。
同じ卓で食事をするということが今後の関係性に影響するからです。
仕事上の付き合いでの食事というものは、どちらか一方が支払いをすることも多くあります。
いわゆる「奢る」という行為ですね。
この「奢る」という行為が実にくせ者です。
少ない金額とはいえお金のやりとりが発生するため、食事をした相手との本来の関係性に変化をもたらすことがあります。
仕事の関係で食事をする相手というとこんな感じでしょうか。
- 上司部下や先輩後輩
- 元請けと下請け
- 発注者と受注者
通常、「上司と部下」であれば当然上司が上です。
また、「元請けと下請け」であれば当然のように元請けの方が立場が上です。
しかし、食事といういう行為を何度も同じ相手としている。さらに立場の下の方の人間がお金を出しているとなると話は別です。
同じ卓で何度も食事をするという事、それはコミュニケーションを取ると同時に気安さを互いに感じてしまい、「お互いの立場が同等」となってしまいます。
実際の上下関係ではなく「精神的な上下」がなくなってしまうのです。
覚えがありませんでしょうか。
最初はなんとなくソワソワしていた相手がいつの間にか気軽に会話していたり言葉遣いがフランクになっていたりするアレです。
上司という立場の人が、部下に舐められないために意図的に部下との食事を避けるということもあるくらいです。
また、元請け下請けの関係性で下請けの立場の人と繰り返し食事をしている、なおかつお金を出して貰っているとしたら非常に危険です。ただ「気安い」関係になるだけならまだしも、下請けに物を言えない元請けになってしまう可能性もあります。
理由は簡単です。
あなたは何度も奢って貰っている相手に強く値段交渉をしたり、納期の短縮を依頼したりできるでしょうか。
恐らく言うことができなくなります。
下請け側からしても「普段あれだけ奢ってるんだから分かるよね?」と思っているでしょうし、実際にそれを匂わせてくるでしょう。
これをはね除けられるられる人間がどれだけいるかっていう話です。
先ほど食事で同じ卓につくことは精神的な上下関係がなくなると言いましたが、奢られる関係である場合はもっとひどいことになります。
上下関係が逆転してしまい、奢られる側の精神的な立場が下になってしまいます。
そのような状態で今までの関係性のつもりで話をしたとしても多分同じようにはできません。
相手からしたら「いつもあれだけ奢っているのに何言ってるの?」となってしまいます。
自分ではいつもと同じ調子でやりとりしたつもりでも、関係が悪くなることでしょう。
そのようなリスクを考慮してまで、まだ相手に奢って貰いたいでしょうか。
普段軽視しがちですが「食事」とは人の根源的な行動の一つです。
そこを、軽視すると周りに上手く利用されてしまう可能性すらあるのです。