家の設計図と模型の写真

後悔しない家づくり、狭小地の住宅は本当に難しい

  • 2019年12月24日
  • 2019年12月28日
  • 住まい
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ここ何年か「狭小地対応」だとか、「工夫次第でこんなに広々」なんかの謳い文句で、狭かったり、いびつな土地に家を建てて売っているのをよく見かける気がします。

特に都市部の話なんでしょうが、住宅メーカーなんかの努力の賜物なんでしょうね。
早い話売りづらい商品(土地)を何とか売り物ななるように形を整えたのが狭小地対応住宅です。

でも、この商品(住宅)、買い手側から見た場合、できれば手を出さない方が良い物件です。

 

こんにちは、くたです。
今回は住宅購入を考えているあなたに向けて狭小住宅についてお伝えします。

 

狭小地対応の建物とはどういうものか。

まず最初に「狭小地対応」という言葉について改めて考えてほしいのです。
狭小地対応とは、言い方を変えれば狭い土地に合わせるために、何かしらの無理をしてますよということです。

 

狭小地に対応した住宅を売りにしている会社は、それこそいくらでもあります。
それらの会社のサイトをみても大体は「住み心地」や「空間を上手く利用」して広々としていますといった売り文句が主です。

でも、その後のメンテナンス性などに触れている会社はそう多くはありません。

それはある意味では当然です。

 

空間を上手く利用するという目的のために、設備等を置くスペースなどを極力減らすという無理をしているからです。

そしてその無理は新築当初は良くとも、後々メンテナンスが発生したときなんかに問題が発生します。

住宅設備の設置は困難な場所である程、後の作業がやりづらくなります。
そして、メンテナンスのしやすさはそのまま工事費用に直結します。

 

新築ですから当然建物はキレイです。
デザインセンスのある会社であればオシャレでもあるでしょう。

でも、後々のメンテナンス性まで考えられた建物は多くはありません。
実際、10年後、20年後と未来のメンテナンス性、改修のしやすさを謳っている会社ってほとんど見ません。

 

 

土地を最大限有効利用しましたという売り文句

 

土地を最大限有効利用しました!だとか

狭小地で土地活用!

なんていう売り文句、本当によく見かけます。

 

しかしこの売り文句、建築会社が家を建てるときによく使うフレーズなんですが実は罠以外の何者でもありません。

 

まず敷地に目一杯の建物を建てること自体、建物のメンテナンス性を犠牲にしている事とほぼ同義です。

通常、建物を建てる場合には建ぺい率と呼ばれる「土地に対してどの程度の面積の建物だったら建てられますよ」という制限や、道路の幅によって「建物と道路まである程度の距離を取らなくてはならない」といった決まり事があります。

そのため普通は敷地に目一杯なんていう建物はできないのですが、例外もあります。

 

建てる敷地の場所によって建ぺい率を緩和したり、制限が掛からない地域というのが存在するのです。
人が入る隙間が無い程接近した建物を見たことはないでしょうか。都心部の商業施設なんかにはよくあったりします。

住宅でも条件によってはそのような緩和を受けることができ、敷地目一杯に建物を建てることが可能である場合があります。

 

でもよく考えてみて下さい。

敷地いっぱいに建物のを建てるということは建物の周囲に物はほとんど置くことはできないし、建物の壁面に取り付けられるであろう住宅設備機器を工夫(無理)して取り付けなくてはいけません。例えばこんなものです。

 

  • エアコンの室外機
  • 給湯器

 

置く場所、設置する場所を確保できなければどこかに無理矢理設置するしか有りません。
エアコンであれば建物の屋上かもしれませんし、壁面に金具等で固定するかもしれません

給湯器であれば配管を延長して室内に専用のスペースを用意して設置するかもしれませんね。

 

ただ、その場はよくてもメンテナンスや交換が必要になった場合はどうでしょう。

 

経年劣化した建物に発生するメンテナンス費用

建物や住宅設備は年数が経てば必ずメンテナンスが必要になります。

しかし、住宅設備の設置位置によっては交換すらままならない場合もあります。

隣の土地に入らせて貰わないとできない高所作業車を手配しなければ作業ができないなど、面倒であったり費用が余計に掛かるケースが多く存在します。

 

 

その建物、足場は立ちますか?

大規模改修と呼ばれる外壁塗装や屋根の改修工事なんかもそうです。
これらの工事は通常建物のまわりに足場(作業員が建物周囲で作業するために必要)を立てます。

工事現場で建物のまわりに設置してある金属の枠のような物がそれです。

 

この足場を設置することにもある程度の敷地の余裕が必要です。
敷地に余裕が無い場合、隣家の土地を借りたり道路の一部を使うために警察署へ申請したりと余計な手間や費用が掛かります。

また、工事のやりづらさもあり、工事自体の施工費用も割高になります。

 

 

近すぎる事で起こる隣家とのトラブル

近すぎることで隣家とのトラブルも発生しやくすなります。
よくあるトラブルはこんな所です。

 

  • ピアノや音楽鑑賞などの騒音
  • 植物・車などの敷地の越境
  • 料理等の匂い

 

どれも、発生させている本人には自覚はないかもしれません。
また、認識自体はあっても問題として捉えているかどうかは別の話です。

しかし、被害を受けている側には深刻な問題だったりします。話し合いで解決すれば良いですが、話して分かる人ばかりとは限りません。

 

とはいえ隣同士が近すぎなければトラブルとならなかった可能性が高いです。

 

 

資産的価値

本来は売るに売れなかった土地をどうにかして売れる形にした狭小住宅。

考えれば当然ですが、資産的価値はあまり高くありません。

 

ご存知かもしれませんが、日本において建物はできた瞬間から価値が減少していきます。
ということは、最終的に残るのは土地です。

 

さて、その土地はどういうものだったでしょうか。
そうです、「売るに売れなかった」土地が残るのです。

 

狭小住宅を購入するなら後々の事を考えて

色々とデメリットを書いてきましたが、狭小住宅は言い換えれば「コンパクト」な家とも言えます。
コンパクトという事は購入時の費用が抑え目であるのも事実です。

どうしても家が欲しい、そして後々費用が割高であるという事を理解したうえで購入するのであればそれはそれで良いのかもしれません。

 

ただ、よく考えてみて欲しいのです。
そもそも狭小地に住宅を建てよう、購入しようと考えたのはなぜだったかを。

予算(お金)が無かったからではありませんか?